「借景」という作法
2009年 11月 15日
オイラの手伝える事は、何キロも離れた山頂に登り超望遠レンズで山立てした位置をスナップし、気球を飛ばしては俯瞰写真を写した。プレゼンのプロのとして仮想現実を追い掛ける時間はジューヌ・ベルヌの物語の主人公のようで楽しかった。未完に終わったが昔、奧ニセコに当時有名なスキーヤーである、トニーザイラーの監修の元にスキーリゾートが計画された。なんと、その際の現地視察のトニーザイラーのお相手を務めたのが、当時はプロスキーヤーとしてオリンピック強化選手の候補にも名を連ねた事がある、オイラの最愛のSちゃんなのだ。北海道をはじめ西武系スキー場の全てのポスターにSちゃんがモデルとして登場しているらしい。恥ずかしいから探して見ないでね!と言われてるけど見たい。この写真の場合、オイラは街の意匠、時代の意匠として借景している。借景は、ただはめれば良い訳では無い。例えば庭園のつくばい、見る位置から、つくばいに溜まった水を見ると満月が揺れるように配される。宇宙との関わりが日本の寺院様式の庭には呪文のように隠されているのです。絡み合い、関係し合う。また借景を排除しても、借りる側単体でも美しく無いとダメなんだ。この写真もSちゃんの魅力だけで充分だけど、借景した時代の象徴があると面白くなるでしょ?「此処何処だろ?」とか「此処知ってる!」と見る人の意識、あるいは、見る時間を僅かに延長する事が出来るのだ。広告を知ってるかな?より多くの時間、大勢の人に見て貰う為に莫大な予算が流れるのである。見て貰うものは何でも良い訳では無い。同じ時間内、同じサイズ内に有効なメッセージを包み込んでね。
by mugnum-yoda
| 2009-11-15 15:21
| SWEET LOVE