その昔、チャオ・バンビーナ、モッズヘア、ピーカーブー等、日本屈指のヘア・アーティスト達と遊んだ。仕事でもセッションもね。この付き合いは、僕の働いていたロック系の洋服屋でリリースした。オリジナルの整髪料が、それらの美容室で扱ってくれた事に発端がある。その後、それらの店のオリジナルも僕がパッケージデザインして別注の仲介したりした。当時の僕は、ハワイアン・リーゼントしたり、エドワーディアンスタイルのリーゼントで,理美容の本に良く掲載されたりも、場所は原宿、海外からも、良くそれらの店に有名人、今で言うセレブリティが、日本の手仕事に触れたくて訪ねて来ていた。勿論、二号君の店と斜に構える僕の店にも、海外からのアーティストが毎日のように来ていた。ある日、海外からのアドバタイジングのクルーが、金髪のセレブを撮影していた。それ以前に、僕もハリウッドでロデオドライブで、メルローズでアートディレクションした経験は、あったけど、夏の湿潤環境での髪の毛の写し方をかいま見るのははじめてだった。デザイナー時代、花王のヘアケア用品の広告を手がけていた前置きもあったから、ほんの僅かな違いを僕は見逃さずトライ&エラーを繰り返した。Sちゃんとセッションするようになり、かなり僕はキツい言葉で、こうしたら良い、ああしたら良いと、やかましくアドバイスした。時には、彼女は口をとがらせたが、次にあう時には、僕のアドバイスした通りに変身して現れた。五月蝿く言ったのは、絶対にそうした方がSちゃんの魅力が何倍にもアップする確信が僕にはあった。その責任として僕は彼女の姿の描写に力を注いだ。カメラ技術は別として、細部迄配慮が怠り無く出来ている事と、彼女への情熱には自信がある。この作業も、まだまだ現在進行中だ。自閉症の僕たちには、どんな作業にもフイニッシュが無いんだ。毎日毎日、繰り返したいんだ。Sちゃん、来て下さい。まず一枚写させてよう。ギリギリまで毎日、待ってるよ。また電話鳴らして欲しいです。auのカードが欲しいよう。逢いたいよう。また海外で流行してる撮影テクニックを取り入れる練習のモデルにアシスタントになってください。お願いだよう。カメラだって触りたいんだよ。本当に悔しいんだよう。助けて下さい。広告系写真を蔑視するハイエンドアマチュアの方って多いけど、質感の再現、色の再現に於いては学ぶ所が多いと思うよ。何故だろうね。油絵が趣味の方も、昔からコマーシャル・イラストを軽視するしさあ。互いにまみえてこそ楽しいのにね。マグナム依田、話しがしたくてたまらないよう。Sちゃん、お話してください。