2007年ゴールデンウイーク直前の記憶。この時期、北の海は澄み切っていて美しい。さらに春独特の陽射しが手伝って、いつもの海を絵にも描けない程の色に、恐らく北国の海を知らない人には、アンリアルに見えてしまうに違いない。この地域差の色や美への感覚差で、デザイン専門学校で、色を相手とする職場で、僕はオオカミ少年呼ばわりされ、喚いた事しばしばである。生まれ故郷自慢じゃなくて、本当に、そんな色の溢れる国なんだ、北海道は。デジタル写真は、それらを、証明してくれる最高の僕の弁護士である。とうぇんいつものように、僕は写真の色調はコントロールはしていない。恐らく積丹の海の色を、始めて見る人は、自分の目を疑がうのでは?何故この色になるかは、小さなプリズムが有れば、その場で実演出来るが、このスペースでは難しい。興味ある人は自分で究明してみてください。僕が子供の頃から愛した学研の「科学」そんな子供の何故何?に答える本に、当時既に虹の色は何で別れて見える?が付録のプリズムと共に僕に教えてくれた。人に不思議を説明する喜びを教えてくれたのも学研の得意とするが句集雑誌だった。今も、「大人の科学」なる付録付きの雑誌が出ている見てみたいなあ。この小樽とニセコの中間に位置する積丹を、僕らは何度かぐるりと一周した。寄り道と呼ぶには、岬巡りコースだと何十キロも遠周りだったけど、そうした方が、様々な美しさを共有出来て好きだった。一番の遠回りのメリットは、何と言われようが、美しい最愛のSちゃんと一緒に居る時間を長くしたかった。積丹半島を岬に向いて右手つまり北側はラピスブルー、左側は,ターコイズブルー、時間を選べば,この大好きな二色を一枚の写真に閉じ込める事が可能だった。
積丹ブルー カメラに詰めて 春デート依 田 昌 也
挙げ、句は昨年、病棟の独り部屋でゴールデンウイーク、沢山の患者さんが外出外泊で出払い、スタッ¥フの数も少ない閑散とする空気の中、連休中の予定も面会者も無い中、僅かな記憶の中のSちゃんとの春の想い出を句にしてみました。今年の連休も僅かでも新しい想い出作りが出来ればと願っています。最愛のSちゃんも、家族二人が自宅治療中だし、昔ながらのご用聞きスタイルの地元に根付いた営業スタイルだから、連休となれば普段よりも忙しく汗流す日々だと思うしね。彼女自身、先祖代々の仕事をすることにプライドを持ってるからね。今時、格好良いでしょ!大好きな波乗りもイベントにも行かずに、ひたすら家を守っているんだ。応援してあげてね。じっとベットの上で過ごしている連休の僕にも応援してください。やっぱり,脳を直撃した病だから、自分自身の理性でコントロール出来ない日がある。そんな僕に抑圧を軽減するコメントお願いします。寂しい日は、皆さんから届いた手紙贈り物、Sちゃんとの想い出の品々をベットに並べて、出棺の時、想い出の品を添えるでしょ。あんな感じがね、僕の安堵なの。ボーダーコリーのぬいぐるみが欲しいこの頃。枕カバーにSちゃんをプリントしたいなあ。ね。