何かを見たら何かを思い出す
2007年 04月 07日
子供の頃から日本生まれのそれでは無く、欧米生まれの絵本を買い与えられ育った俺は
自分で本を買うようになってからも日本の作家など選ぶ事は無かった。
愛したのはジャックロンドン、ヘミングウエイ。今でも座右の書で中学生時代の本が傍らにある。
「何かを見たら何かを思い出す。」クリエーターの道を歩んだ俺は迷いが出ると
いつも、この言葉を思い出し自分の我を冷やす事にしていた。
当時「どうだ!」「これでもか!」と言う高慢にも思える広告作品が賞を総舐めにしていたが、
それはファーストインパクトは強いものの、何度か見ると感情移入しがたい感じだった。
俺も、そう思いつつも我が強い作品を吐出してしまっていた。
何かを見たら何かを思い出す作風をモノに出来るようになったのは最近だ。
自分の感情を空に持ち込む。究極の引き算だと思う。
彼等の手作りの結婚式は予算も限られ、親類や両親等は一切列席をしない。
良くある仲間の幹事さんも存在せずドレスの着付けも自分たちで。
両親達は俺の写真で晴れの日の一部始終を見るだけだ。列席の仲間が喜ぶ写真は
この日の俺には、どうでも良い事だった。感情を殺しシャッターのチャンスを伺っていると
なんだか俺自身に彼等の先祖の霊が乗り移った感じがした。訳の解らないシーンで涙があふれた。
Smallville - When you love a Woman
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by mugnum-yoda
| 2007-04-07 16:27