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2008年12月5日、老舗ロックバンドTHE MODS撮影中!くも膜下出血を発症、一緒に仕事をしていた最愛の女性の迅速な対応が功を奏し、重症ながら危篤から生還。身体の後遺症、心の後遺症の中、自分探ししています。


by mugnum-yoda
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G0OD MORNING NISEKO

G0OD MORNING NISEKO_b0086920_1593883.jpg
夜2時30分、小樽で昨日のスケージュールは完了した。

何処かで仮眠しないと、ヤバい程、腰が痛い眼が痛い。
昨日の俺。番狂わせの展開で最終的には嬉しい事だらけだったが
24時間以上、起きたまま寒いんだか暖かいんだかも不明確。

小樽の海は真っ赤に筋が入っていた。もう太陽が反応しはじめている。
月も満月を少し欠いたかたちで朱色に染まっている。

GFの家のガレージ前からの海は、何処までも続く淡いグラデーション
Sちゃんが数えたグラデーションの色は七色を越えていた。

わずか10分程度なのに宇宙の色はビデオの早送りのようだ。
臨港線の流れは100キロ、トレーラー軍団に混じり俺も加速する。

遠景に巨大なフェリーが煙を吐いている。フォトジェニックだ。
写してもどうでも良い感じだが美しい。カメラを持たずに目でシャッターを押す。
口でフォーカルプレーンシャッターの低速の音を真似てみる。

小樽高島辺りから積丹方面に目をやると真珠のネックレスのように
水平線にイカ漁の漁り火が水平線に煌めいている。

積丹の付け根の海はどこも、昨日の波は納まっていた。
遠景だった漁り火がズームインして来た。入港の時間のようだ。

余市港、人はまばらに動いては消えていたが。早朝、真新しい
防波堤を写真に取り込むと反射率が高すぎてガキの使いのランドスケープ。

先日から写しはじめた余市、仁木の果樹園、フルーツ街道
劣化を防ぐためのオーニングがウエディングドレスのオーガンジーのよう。

銀山から先は濃霧、神経質な峠をふたつクリアすると雲海が突然現れた。
雲海に浮かぶのは羊蹄山たったひとつだけ。まさに宇宙からの映像。

眠たさは、何処かに吹き飛んだ。写欲に完全にスイッチが入った。
ジャガイモの花が朝焼けに露を孕みながら輝いていた。

国道5号からスキー場を取り囲む333号線に高原から見る景色は
いや、朝焼けのコンディションは120パーセントの出来。

DNAの中に深く刻まれた農家の智慧が、勝手にその日の
作業してるであろう現場にロックイン。やったと実感が湧く。

サーフトランクスにビーチサンダルのまま。芳醇な大地の柔らかさを感じる。
グッドモーニング、俺の羊蹄山、優しさをありがとう。

10年かかって、ようやく満足がいくお前の姿を俺は手にした。
おいそれと真似出来ないであろう?俺ですら再び再現出来ないであろう。

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by mugnum-yoda | 2007-07-02 15:40