GET OUT
2008年 01月 27日
前もって順序を踏めば大概の場所は撮影を許可される事は知っている。
親類達も現場の奥を写したいなら言ってくれと協力的だが
順序を正せば、いつもの雰囲気がガラッと変わる事は事実だ。
俺は生の現場の姿を愛して病まない。防水工、配管工、造園夫として
わずかな時間だが公共事業の歯車になった事がある。
現場を美しいと思いはじめたのが、自分で始めたデザイン会社の
従業員に給料を払う為に始めた運送屋での事だ。
デザイン会社は順調だったが、大きな仕事を廻すだけの
手形が落ちる迄の期間の運転資金を有していなかったからだ。
来る日も来る日も仕事を引けて四トンロングに積水の管材を満載し
横浜ランドマークタワーにピストン輸送した。
直径200mmの管が5本で束になっていた。長さは3,600最初は担げなかった。
肩の皮が剥け毎日のようにシャツを汚していた。昼は無い喰わぬ顔で花王の広報部へ
夜間工事中の横浜のベイエリアはこの世のものと思えない程だった。
屋上のクレーンとトランシーバーで会話し管材を吊り上げる。
モニターで地上の画像が見えるらしかった。水銀灯に照らされている
俺はなんだか宇宙飛行士の船外作業みたいな錯覚を覚えた。
荷下ろしの待ち時間、多くのドライバーは熟睡していたが
俺は警備員達と話をして美しい時間を楽しんだ。
空荷のトラックのまま、本牧イタリアンガーデン、横浜バンドホテルへ
友人が日本中に認められる前のバンドを応援に行った事もあった。
サクラダファミリアじゃないけれど俺は未完成なモノがどうやら好きらしい。
芸術は破壊だと言う人もいるが俺は建設だと考えている。
若者よ「GET OUT」は情熱でくつがえる。
口を尖らしてしまえば、其処から先に道は無い。
猛 毒 も 含 ま れ て お り 軒 氷 柱 / 昌 也
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by mugnum-yoda
| 2008-01-27 03:19
| Construction